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オタクの戯言

オタクが思うがままに書き連ねていく、とりとめのないブログです

ラノベマイスターによるオススメラノベその1 「社会的には死んでも君を!」(感想・ネタバレ)

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はじめに

当ブログに初めてお越しのかたは初めまして、定期的に来てくださっているかたはいつもありがとうございます。あにおです。

タイトルに「ラノベマイスター」などと大それたことを書きましたが、私の事ではありません。

「いやお前、いくら記事を読んで欲しいからって嘘つくとか最低だな」と思われた方、違うのです。誤解なのです。

この称号は、私が友人に勝手につけたものでして、その友人の事を指しております。

というのも、その友人は1日に最低でも1冊はラノベを購入しているのではないかというほどにラノベを買って読み漁っている人物で、彼の家の本棚は「新一の自宅かな?」と思うほどに壁一面にラノベ・漫画が敷き詰められているのです。

そんな彼が先日、「私に面白いから読んでみ」とおもむろに手渡してきた1冊がこの「社会的には死んでも君を!」でした。

ということで、今回はこの作品について、感想を書いていこうと思います。

それでは、最後までお付き合いいただければ幸いです。

主人公は「ラブコメ現象」に苦しむ高校生

この作品のジャンルとしては、「ラブコメ」で良いと思うのですが、こういったコメディにおいて、笑いを生み出す方法には数種類あります。

本作品ではその中でも、特に「本人は至って真面目だが客観的に見ると可笑しい」ところからくる笑いの描写が多かったように思います。

そのきっかけとして上手く作用していたのが、「ラブコメ現象」と幽霊の香月です。

美少女が多く出てくる作品などで多様される、「出会い頭に胸を揉んでしまう」、「スカートの中に頭を突っ込んでしまう」、「どこからか大量の水が降ってきて服が透けてしまう」といった、いわゆるラッキースケベな現象を引き起こしてしまうのがこの「ラブコメ現象」で、主人公はそのせいで色々と酷い目に遭うのです。

アニメや漫画ではラッキースケベが起きても大事になることはありませんが、これが現実に起こればただでは済まないということを、ラノベで書く辺りにちょっとした皮肉も込められている気がしました。

また、自分にしか見えない香月とやりとりさせることで、他の人にはかなりおかしい人に見えるというベタな手法も、描写が工夫されていたので白けることはありませんでした。

とにもかくにも、登場人物がかなり非常識な行動をとって、それを激しく突っ込むといったオーソドックスかつ単純な方法ではなく、「ラブコメ現象」を介して奮闘する主人公のどこか滑稽な様を面白おかしく描いている点は、非常に面白く、好感が持てました。

ギャグだけではなく、読者が続きを読みたくなる仕掛けも

このように、本作品はギャグの要素が強いのですが、加えて、読者が思わず続きが気になってしまうような要素がいくつかあります。

まず、前記の「ラブコメ現象」は主人公が中学生の時、香月と出会ってから生じるようになっており、何らかの関係があるのは明らかです。が、両者の関係については謎のままでした。

次に、そもそも香月は自分が何者なのか、本当に幽霊なのかすらわかっていません。

また、香月は過去に一度だけ実体化し、主人公と一瞬触れ合う事が出来たのですが、それがどうして起きたのか、今後また実体化できるのかも不明です。

そしてなにより、主人公は香月に好意を抱いており、香月もまた主人公を想っているのですが、2人の関係が今後どうなっていくのか想像もつきません。

そもそも、香月が人間ではないという壁が大きく立ちはだかっており、更に、触れることすらできないのですから、上手くいく可能性はかなり低いでしょう。

そのような状況の中で、2人がどう困難を乗り越えていくのか、ハッピーエンドで終わるのかというのは非常に気になるところです。

良作の条件の1つ、主人公の性格の良さ

私が個人的に、この作品は良作だと思う理由の一つに、好感の持てる主人公かどうかというものがあります。

その点、本作品の主人公はその条件を十分満たしており、読んでいてとても気持ちが良かったです。

通常、「ラブコメ現象」などという意味の解らないものに巻き込まれたら、その原因であろう香月に辛く当たったり、被害に遭った女性に対して開き直ったりすることが考えられますが、そういったことは一切しません。

むしろ、トラブルの原因は自分にあるので、それを必死で防ごうとしたり、防げなかった場合は被害が軽く済むように奔走します。

その結果、被害に遭った人やその周りの人に感謝されるのですが、本来は自分のせいだからと控えめな態度をとり、その態度が更に彼の評価をあげると、そのことに強い罪悪感を覚えてしまうのです。

ね、凄く良い奴でしょう。

ほかにも、香月は主人公以外には認識されないため、常に香月を気遣ってなるべく寂しい想いをさせないようにしたり、他のヒロインを傷つけないようにしたりと、超がつくほどの好青年で、嫌味な所が一切ありませんでした。

主人公というのは、限りなく読者に近い存在ですから、彼のように気持ちの良い性格をしていた方が、良作足りえるのは当然かもしれませんね。

味付けとしては少しあっさりしている?

このように、全体的には面白いといえる本作品ですが、完璧!最高!マーベラス!!とまでは流石にいきません。

あくまでもラブコメですので、仕方がないのかもしれませんが、ストーリーが少しあっさりし過ぎている気がします。

この物語の最大の山場である「主人公のためを想って身を引く香月と香月を必死に探す主人公」、収束のさせ方やその過程に不自然な所はなかったものの、大騒ぎしていた割にはちょっと軽いかも・・・と思ってしまいました。

ここがラブコメの難しいところで、あまりにもシリアス過ぎると今までとのギャップが激しすぎてうんざりしてしまいますし、かといってギャグを挟みすぎると軽くなってしまいます。

そのバランスが、本作では少しギャグの方に傾きかけていたかなと個人的には思いました。

おわりに

なるべく物語の核心に触れないように、この作品の良いところを紹介しようとしたため、かなり抽象的な感想になってしまったかもしれません。

とりあえず、ああだこうだといいましたが、一言でいえば「ラノベマイスターは伊達じゃなかった」といったところでしょうか。

ギャグはしつこ過ぎず、一定以上のクオリティが保たれており、ストーリーも少しあっさりしていたものの、それなりに山場があって一気に読むことができました。

分量自体もそこまで多くはないので、気になった方は是非読んでみてほしいです。


長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございます。

それでは、またのお越しをお待ちしております。