オタクの戯言

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ハードルが上がった状態でたまこラブストーリーを観た感想(感想・ネタバレあり)

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はじめに

当ブログに初めてお越しのかたは初めまして、定期的に来てくださっているかたはいつもありがとうございます。あにおです。

本日、19時よりTOKYO MXにて、たまこラブストーリーが放送されました。

この作品は、2013年1月に放送された「たまこまーけっと」の劇場版にあたる作品で、同作品は、声優である洲崎綾さんの初主演作品となっています。

私は当時、たまこまーけっとをリアルタイムで視聴していましたが、劇場版については気付いたら終わっていたため、今回が初見でした。

なにやら観た人によると、良作だったようなので、自分の中でハードルが上がった状態での視聴でしたが、果たして評判通り面白かったのか、たった今観終わったので早速感想を書いていこうと思います。

それでは、最後までお付き合いいただければ幸いです。

冒頭の話は別モノなのでご安心を

本編を見ていた身としては、「そうかー、本編では何の進展もなかったたまこともち蔵の恋模様が描かれるのかー」と期待した状態で再生したのですが、映し出されたのは南の国。

???

本編を観ていた人ならわかると思いますが、デラ・モチマッヅィという珍妙な鳥と、タイトルにあるようなラブストーリーとはかなり相性が悪いというか、どうしても恋愛の要素がぼやけてしまいます。

そのためかなり不安を覚えたのですが、ご安心ください。これは同時上映された「南の島のデラちゃん」という作品で、このあとにちゃんと始まります。

本編の続編でありながら、スピンオフのような作品

前述したように、本作は「たまこまーけっと」のその後を描いた作品であり、冒頭に、たまこともち蔵の関係性についてわかるような描写はあるものの、たまこの友人であるみどり、かんな、史織との関係性についてや、商店街の人達との関係性についての描写はありません。

しかしながら、「たまこともち蔵の関係性」に特化した作品である本作にとって、それらの描写はむしろ余計というか、知らなくても何となく想像はできるので問題ありません。

よって、「たまこまーけっとを観てないからわからないよな・・・」と諦める必要はないですし、そういう人でもちゃんと楽しく観られるので大丈夫です。

事実、観ていたにもかかわらず、3年前の作品ということもあって結構忘れてしまっていたのですが、そんな私でも最後まで問題なく観ることができましたからね。

もっとも、本編を観ている人のほうが、より登場人物に感情移入できるとは思うので、余裕がある人は本編を観てから視聴することをオススメします。

恋愛ものにありがちな「告白」がピークではない

恋愛ものというと、2人の間に色々な障壁があって、それらをやっとこさ乗り越え、晴れて「告白」。2人は幸せに~というストーリー展開になるのが通常だと思います。

しかし、もち蔵が多少葛藤はするものの、開始30分くらいで比較的あっさりと(もち蔵にとってはあっさりなんてとんでもありませんが)たまこに告白します。

あれ、恋愛ものにおける最大の盛り上がりポイントをここに持ってきて、あとはどうするのだろう?と思ったのですが、この作品、ここからが本当にすごいです。

たまこの心理描写がかなり繊細に描かれていて、それだけで残りを持たせるどころか、観ているものを惹きつけるのです。




「告白」前は、どちらかというともち蔵の視点というか、もち蔵の心の動きが繊細に描かれていて、幼馴染という関係性から一歩踏み出せないもち蔵の気持ちが、手に取るようにわかります。

他方、「告白」後は、どちらかというとたまこの視点というか、たまこの心の動きが繊細に描かれていて、たまこがもち蔵の告白にショックを受け、動揺し、悩み、結論を出すまでが、かなり絶妙なバランスで描かれています。

たまこのようなかなり鈍感というか、恋愛に疎いタイプのキャラクターを意識させるには、かなり強い刺激が必要です。

したがって、物語を進めるには早い段階でその刺激を与えるべきで、その点、もち蔵の「告白」は最もわかりやすく、かつ、効果的であり、タイミングもばっちりだったと思います。

結果、たまこは大好きだった餅が苦手になってしまうくらいに動転し、以前のようにもち蔵と上手く付き合えなくなるのですが、このギクシャクする描写も、かなりバランスを取るのが難しいと私は思っています。

誰にも打ち明けずうじうじ悩んだり、必要以上に相手を避けたり、かなりの期間結論を出さなかったりすると、途端に“嫌な奴”になってしまうためです。

しかしながら、たまこは悩み、いつも通りの態度が取れなくなってしまってはいるものの、みどりを始めとした友人に相談したり、自分なりに色々と考えたりと、ちゃんともち蔵と向き合おうとしている様子が描かれていたため、そういった事態に陥ることはありませんでした。

むしろ、もち蔵に「忘れてくれ」と言われてもなお、ちゃんと答えを出そうとしていた辺りに、好感すら覚えたほどです。

このたまこの心の動きは、比喩表現なども効果的に使われていて、本当にしっかりと描かれており、これがこの作品を良作たらしめたのだと思います。

この2人の関係、初々しくもあり、甘酸っぱくもあり、眩しくもあって、観ていて本当にたまりませんでした(笑)

最後のEDは好みが別れる?

前述したことからわかるように、この物語は「もち蔵が告白し、たまこがそれに返事をする」。ただそれだけのことを非常に丁寧に描いている作品です。

にもかかわらず、最後まで飽きることなく観られたのは、これまでしつこいくらい述べてきた、繊細な心理描写の他に、登場人物、特にたまこともち蔵のキャラクター性が素晴らしかったこともあると思います。

悩みながらもちゃんと受け止めようとしているたまこもさることながら、告白を待っていたもち蔵もまたとてもステキな青年です。

恋愛というと、どうしても自分本位になりがちですが、もち蔵はちゃんとたまこの気持ちを考え、急かすことをせず、「忘れてくれ」といったのも、自分のためというよりは、たまこの祖父である福が入院してしまい、それどころではないと思ったためなのでしょう。



そんな心優しいもち蔵に、たまこがようやく「大好き」と返事をする、そんな最高に盛り上がる場面でこの作品は終わります。

ここで比較的バラード調というか、ゆったりとしたEDなんかが流れた日には、余韻も相まって心にじわーっと温かいものが広がっていくこと間違いなしです。

と、思いきや、流れたのは作中でも使われていた、たまこの父である豆大が作ったという設定の「こいのうた」。

確かに、確かにこの曲はキーとなる曲というか、たまこがもち蔵にきちんと向き合うべく足掻いていた時に聴いていた曲ではあります。

しかし、曲調はどちらかというとアップテンポですし、なによりOPで一度流れているのですから、ここは素直に「プリンシプル」だけを流すべきだったように思います。

内容に関してはなんら文句はありませんでしたが、唯一、ここだけは観ていて気になってしまいました。惜しい!本当に惜しいです。

おわりに

ということで、最後に少しだけ苦言を呈してしまいましたが、内容に関しては前述した通り好印象で、ハードルが上がっていたという事を考えると、かなり素晴らしい出来だったといえるのではないでしょうか。

「恋愛もの」の作品は数あれど、最近はそこに+αとして、何か別の要素が加わっていることが多いと思います。

例えば、ついこの間観た「君の名は。」であれば、SFというかファンタジー的な要素もありました。

しかしながら、この「たまこラブストーリー」は、純粋にたまこともち蔵の「恋愛」だけを描いていて、にもかかわらず、ちゃんと面白かったのです。

ああ、もしかすると、純粋に「恋愛」だけを描いたからこそ、2人の関係がことさら初々しく、甘酸っぱく、眩しく映ったのかもしれませんね。

おそらく私のここまでの感想を読んでくださったかたは、同じようにハードルがかなり上がってしまっているとは思いますが、それでもちゃんと面白いと思ってもらえるはずですので、まだ観ていないかたは是非観てみて下さい。


長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございます。

それでは、またのお越しをお待ちしております。