オタクの戯言

オタクが思うがままに書き連ねていく、とりとめのないブログです

今更ながら火花を読んだ正直な感想を書きます(ネタバレ)

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はじめに

当ブログにお越しいただき恐悦至極にございます。あにおです。

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出典:又吉直樹「火花」(文藝春秋、2015)

今や知らない人のほうが少ないのではないかというほどに有名な話ですが、芸人である又吉直樹さんが芥川賞を受賞した作品です。

作品が発行されたのは2015年3月ですから、そろそろ丸2年経つという事で本当に超今更ですね。

超今更ですから、当然、読んだ後に語らう人も見当たらず・・・。

という事ですので、(いないとは思いますが)同じように最近読んだよ!とか、好きな作品だから語らえるよ!といった人と想いを共有できればと思っています。


それでは、最後までお付き合いいただければ幸いです。

※長々と読んでられない!という場合は目次の「忙しい人のためのまとめ」から飛んでください。

芸人さんが書いた作品という色眼鏡は数ページで破壊された

私はお笑い番組が好きなので、なおの事「あの又吉さんが書いた本かあ」という度の強い色眼鏡がかかった状態でした。

そんな状態で数ページ読んでみて思ったのは、“絶妙”の2文字です。

確かに、ところどころ又吉さんの影がちらつくというか、普段番組で話している雰囲気が文体にも表れていました。

しかし、それとは別にかなり文学的というか、卓越した表現だなと思う部分もあって、これらが融合することで気になることはなくかえって読み易くなってすらいると思うのです。

普段そこまで小説を読まないという人でも、続きを読むのにそこまで抵抗がなかったのではないでしょうか。

物語は決してドラマチックではないが・・・

では、肝心の内容はどうだったのか。

大袈裟なと思われてしまうかもしれませんが、自分の固定観念が破壊された、そんな内容でした。

と、こう書くとヤバさが尋常じゃないのでその理由を書きます。


私は最近は減りましたが一時期は定期的に本を読んでいましたし、ブログのタイトルからもわかる通りアニメやら漫画やらを浴びるように楽しんでいます。

そういった中で、無意識のうちに「物語というのは起承転結の“転”で劇的なことが起きるものである」と思っていたようです。

しかし、この火花はそういった劇的な瞬間が主人公に訪れることはありませんでした。

にもかかわらず読み終わった感想は「面白かった」だったので、最初は結構戸惑いましたよね。


では一体何が面白かったのか、改めて考えてみたところ一番の理由としては「物語(会話)のテンポ感が良かったから」だったように思います。

この物語は徳永の芸人人生を書いたものなのですが流石芸人さんといったところでしょうか、約150ページという決して多くない枠の中にテンポよくその人生が描かれているのです。

特に徳永と神谷の会話のシーンは絶妙で、読んでいて思わず「フフッ」っと笑ってしまう事も多々ありました。


また構成も見事で、最初にちょっと「ん?」とあまりいい印象を抱かなかった祭りであほんだらがやっていたネタを、最後にああいう形で回収するというのはやられた!の一言です。

正に笑いあり涙ありといった感じの内容で、それが狙い過ぎておらず妙なリアリティを伴っていたのも、私が好印象を抱いた理由の一つなのだと思います。

忙しい人のためのまとめ

  • 芸人さんが書いたという色眼鏡はすぐに破壊され、卓越した文章表現に度肝を抜かれた
  • 分かりやすい起承転結はないものの、会話のテンポがかなり良いため楽しく読むことができた

おわりに

正直なことをいうとあれだけ売れた作品ということもあって、若干構えてしまっていた部分はありました。

しかし、読み始めてしばらく経つとそういった余計な想いはどこかに行ってしまっていて、読み終えたあとには面白かったという感想と前述した不思議な感覚だけが残っていました。

私がお笑い好きで、かつ、又吉さんが好きだったこともこの作品を好意的にとらえている要因になっているとは思いますが、それを抜きにしても「つまらなかった」という評価にはならないと思います。

いないとは思いますが、まだ読んでないという人は試しに読んでみてはいかがでしょうか。サクサク読めるしお勧めです。



長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございます。

それでは、またのお越しをお待ちしております。

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